地方都市感染症指定医療機関の現状⑩

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筆者が勤務する、地方都市の感染指定医療機関である中規模病院の現状をお伝えするシリーズ第10弾です。

発熱外来の様子

まず、3月からいくら検査してもずっと陰性が続いていた、発熱外来の患者さんのPCRですが、4月に中旬から1日1-2日コンスタントに出るようになりました。保健所からの、濃厚接触者のPCR依頼もずっとなかったのに、それと同時に連日くるようになりました。 発熱外来も、感染の機会もないのでPCR検査は要りません〜という方が多かったのが、今は「職場からも検査してもらってくださいと言われました」という方がどんどん増えて、そもそも人数も激増しています。

また、明らかに発熱があって味覚も変で・・・という人もいますが、え!まさかあの人が陽性!っていう人も増えていて、本人にも自覚がまったくなくて、こっちも(防護はしているけど)ノーマークで、っていう人も。 やはり、症状や診察所見からはまったく判断できないなというのは、この1年間変わりなく思うことです。 若者の味覚障害は相変わらずやはり陽性率かなり高いですが、そうでなくても、まぁ違うやろうけど気になるなら一応やっときましょか、的な人が陽性になると、ちょっとばつが悪いですね。

また、こっちが検査しましょう、と言っても、「仕事やすめないんで、お薬だけください」といったり、「検査しないでいいんで、症状なくすにはどうしたらいいですか」というような要望の人も増えてきました。ご自身でちょっと心当たりがあるのでしょうが、検査の段取りを整えている間に逃げてしまった人もいらっしゃいました。ご自身の体の心配よりも、社会的立場が侵されるのを心配している人が多いのも事実です。

病院では 4月になって、常勤も非常勤も、新入職の人もたくさんいるので、「え!コロナなんて対応できまてん!(@o@)!」なんていう人もいるし、一時的に相対的マンパワーが減る時期なので、負担が一部の人にかかりやすくなり、忙しさも倍増です。

小児科外来の様子(春休み~新学期)

小児科は、特に病気も流行ってないし、春休みは、長期休みにしか来られない学生や児童の子と、「ちょっと見ない間に成長したねー!」というかんじでちょっと平和な外来を楽しんでたのに、4月になって学校が始まったのもあるのでしょうが、一時パッタリ減りました。でも、中旬になってきたら、新しいコミュニティになって、天候も不順で、風邪も少しずつ流行りだしたもようで、小児科外来もすこしにぎわっています。

近隣の保育園で陽性者が出たりしたこともあり、連日小児へのPCRも施行している状況です。ただし、当地域の保育園では、例え職員に陽性者が出ても、マスクをしている、という前提からか、濃厚接触者認定されることはほとんどありません。 保健所の判断によって変わるので、管轄が違えば基準も少し変動するのかもしれませんが、職員と園児はともかく、園児に1人無症状スプレッダーがいれば終わるやろうな、と常々思っています。今のところ、保育園や近隣の学校でのクラスターはまだ起こっていません。

もう少ししたら、新学期のプレッシャーに疲れて、頭が痛くなったりおなかが痛くなったり、朝起きられなくなったりする子達が来ると思います。

コロナ病床

コロナ病床は一時期空きがずっとある状況でしたが、ほんの1日で全部埋まりました! 都道府県内の大学病院もコロナ満床になったという情報が。このまま出続けるとまた一気にやばいです。 もともと軽症のみを入院させるという前提の施設ですが、それでも中等症に移行したり、中等症から重症になるかもしれない経過の人も転院できずにずっといる状況なので、ハラハラしています。

近隣の病院や医療機関もクラスター出始めています。関西は変異種が猛威を振るっているみたいですが、PCR陽性検体のうち何割かを抽出して遺伝子情報から変異種かどうかを判断するのに、その抽出には病院は関わることができないので、陽性患者さんがいわゆる変異種かどうかもさっぱり分からない中、診療しています。感染対策としてやることは一緒だし、うちの病院の場合は全員個室管理しているから、さほど問題にはなりませんが、変異種であれば職員のちょっとした油断ですぐに広がりそうだなとも思いますし、いつそうなってもおかしくないと感じています。  

救急の様子

当地域は都会とも言えないので、また救急搬入先が見つからない、ということでたらい回しになったりとかいう情報は来ていません。うちの病院でも、発熱者の救急搬入は断らずに受け入れています。うちの病院に要請が来るまでにいくつか当たっているのかもしれませんが。搬入された発熱者は、まず病院外で抗原検査をしてから、搬入するようにしていますし、救急や外来から入院になる人は必ず抗原検査かPCR検査を行うようにしており、コロナ患者の紛れ込みを防止しています。

ワクチン2回接種完了!

ワクチンは、希望する職員全員への2回接種が完了しました。1回目は恐る恐る打っていた職員たちも、2回目となれば精神的には非常に安定していましたが、やはり2回目のほうが副作用が強く、高熱や腕の強い痛み、あるいは倦怠感を訴える人が多かったです。ワクチン2回目の状況・体験談については、近々別記事でご紹介したいと思います!

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