コロナの後遺症【追記】

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当初は情報がかなり少なかったんですが、だんだんと後遺症についてもいろいろな報告があがってくるようになりました。2020年12月時点で分かっていることを追記したいと思います。

新型コロナ感染症の後遺症について

新型コロナウイルス感染症の後遺症については、以前の記事にも記載していますのでそちらもご参照ください。こちらは追記となります。

日本での報告

日本でも回復者に対して後遺症の電話調査がなされていています。

対象者はコロナウイルス感染症から回復した63人で、発症から60日経っていても嗅覚障害が残っている人が19.4%、呼吸困難が17.5%、倦怠感が15.9%、咳が8%、というように症状が残っている人がけっこうな割合で認められていました。

さらに、120日経った時点でも、呼吸困難、嗅覚障害や倦怠感はおよそ10%程度に残っているということで、少なくとも本人の自覚上、「元に戻っていない」と感じる人は4か月経っても10人に1人くらいいるのだなぁということが分かります。

実は、一番率が高かったのが、「脱毛」で、発症後30日から120日までみられたということです。私が診たコロナ回復者のお子さんも、回復後1か月程度経ってから脱毛が見られましたが、赤ちゃんだったこともあり、月齢的なものかどうか判断はつきませんでした。

また海外では感染後数か月経ってから、永久歯が突然抜ける、といった報告も散見されるとか。老人だけでなく永久歯が生えて間もない子供でも抜けたという報告があり、なにかの関連があるのではないかと言われています。

海外の文献や研究

これも以前から指摘されていたことですが、コロナウイルス感染症後に、心機能が落ちる報告も散見されています。死亡者の心臓を細かく見たところ、炎症があり、「心筋炎」の所見が多く見られたことは以前のブログにも書きましたが、心筋炎は一見元気な軽症者でも起こっている可能性があり、それが病後の回復を遅らせていたり、突然死の原因になっていたりする可能性も否定できないようです。

ドイツからの報告では、回復者の心臓MRIに関しての論文が出ています。

新型コロナウイルスに感染して2か月から3か月経過した100名に対しての心臓のMRI検査を行った。平均年齢は49歳で、感染が確定してからMRI検査までの期間は平均71日。67名は自宅で療養されていた患者さんですが、33名は入院して治療を受けた患者さんです。MRIの結果、78名では心臓MRIで画像上の異常が認められたということです。さらに、そのうち60名では感染から2か月以上経過しているのにも関わらず心筋の炎症が続いていたということです。感染時の症状の重さにかかわらず、多くの感染経験者で心臓への影響が続く可能性が示唆された結果となりました。

また、日本ではまだほとんど症例報告はありませんが、海外では川崎病様症状の報告の増えています。川崎病の合併症として心筋炎の発症もあるので、上記と併せて気を付ける必要があるかもしれません。もともと川崎病は日本や東アジアで欧米よりも発症率が高い病気です。従来の川崎病との違いがあるのか、治療法や薬の効き方などはどうか、などまだまだ分からないことだらけです。少なくとも、今日本で川崎病の発症が増えているということはなさそうなので、ことさらにおびえる必要はなさそうです。

心筋炎は重度であれば心臓の動きが弱って致死的になりますが、軽症であれば倦怠感の症状が出るくらいです。心筋炎の診断は、厳密には心筋の生検が必要になるので、後遺症で苦しむ人のなかには心筋炎が見逃されている人がいる可能性もあります。

また、新たに分かったことがあれば、追記していこうと思います。

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