【SARS-CoV-2;新型コロナ】 地方都市感染症指定病院の現状④

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首都圏から離れたいち地方都市の感染症指定病院ですが、医療現場の現状についてお伝えするシリーズの第四弾です。

発熱外来の様子

前回は全国で感染者数が急増してきた7月終わりから、6月に一旦やめた発熱外来が再設置されました。不安もあるのか、発熱外来の受診人数も1日10人を超える日もでて、さらに地域でいくつかクラスターも発生して、保健所からの依頼も増え、その中に陽性者もちらほら出るようになるところまででした。その後、いよいよ患者さんが増えるのかしらと身構えていましたが、案外当地域では増えず、結局発熱外来からの陽性者は本当に数える程度のままです。PCR検査は今まで延べ数百件行いましたが、保健所からの依頼を除くと陽性者は5名程度。それも、肺炎の人は案外陽性にならず、逆に熱がなかったりする人が陽性になったりと、全く予測がつかないというのが正直なところです。

多い日は発熱外来にたくさんの患者さんが来られる中、内視鏡や心カテなどの検査、予定手術、特定健診なども普段通り行っている状況で、常に人手が足りません。発熱外来でまじめに診療しようとすると、一人当たりすごく時間と人手がかかってしまうので、早め早めの対応で、PCR検査を行うまでの障壁はかなり軽減されていると思います。まずはPCRでコロナをある程度否定しておいて、それでも症状が続く場合に一般診療を行う、という方針で今はなんとか回っています。

今は内科だけでなんとか発熱外来は回せている現状です。それでも待ち時間も多くなるし、発熱外来に回ってきても、医師の診察でやっぱりまた通常外来へ~となる人もいて、たらい回しにされていると感じる人もいらっしゃり、外来で怒号が飛ぶこともあります。

PCR検査に関してはあいかわらず建築士の友達から寄贈いただいたボックスが大活躍しています。これは冬場にも相当活躍するはずで、本当に作ってもらってよかったと思います。

玄関の全員検温

外来入口にはサーモグラフィーが設置され、形ばかりの全員検温がされています。これに関しては「全員検温は事務の手間がかかりすぎる」「無症状でもコロナがいるんだったらいっそ検温なんて必要ない」といった極論を唱えだす人もいたりしてすったもんだもあったのですが、結局は近所のスーパーでも検温している現状、医療機関がしないのはマズイという消極的な理由で、やっと導入されました。

検温をして発熱があれば、発熱外来に回されるのですが、明らかに別疾患でも発熱外来に回ってしまいます。検温をするのは事務なので、その時点で医学的な判断が難しく、ここの課題はなかなか解消できません。

また、検温の関所に常駐する人手がないため、サーモグラフィーをスルーしてしまう人に関しては止めようがなく、そのことも課題になっています。

コロナ病棟の様子

コロナ病棟には近隣で発生したクラスターの患者さんが数名入っていて、ゼロになるときはありません。空いたらすぐ次が入院する、という状況です。全員アビガンが効いたのか自力で治ったのかわからないような軽症です。

7月くらいには患者数も増え、都道府県単位でも病床数が足りないとのことでしたが、今はそこそこ落ち着いているようです。

小児科外来の様子

小児科外来は、そこそこ患者さんが来ていますが、ちょっとした胃腸炎や風邪、不登校+頭痛などの心身症や起立性調節障害がメインで、インフルを疑わせるような突発的な発熱や、それこそコロナを疑う症例もありませんし、喘息やアレルギー性鼻炎の子がちらほらいる程度で落ち着いています。あとは大きな子の胃腸炎がちらほら、たまにサルモネラとかが陽性になる子もいます。

まだ子供にコロナ検査はしたことがありません。個人的に、特に小さい子に関して、子供が先に発症して大人にうつす風邪はコロナではないと考えているので、保護者の症状の有無をしっかり聞くようにしています。大人が先に発症していて、咳をしている場合には、検査もしなければいけないな、と思うのですが、幸いそのような症例はまだ来ていません。

その他

職員での感染や、職員家族の発症は今のところありません。万が一そうなったときの対応や取り決めは院内ですでにしてありますが、ますますロシアンルーレット感が強まっていると感じています。一度、子供の通う小学校と幼稚園で陽性者が出たようですが、結局広がらずに終わりました。やはり、学校生活程度では感染力が弱く広まらないのか、それとも学校の感染対策が完璧なのか・・・おそらく前者かなと思っています。

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