【SARS-CoV-2;新型コロナ】地方都市の感染症指定病院病院の現状②

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【SARS-CoV-2;新型コロナ】地方都市の感染症指定病院病院の現状① では、3月から4月までの状況を備忘録的に記載しましたが、今回はその続きで、4月中旬から5月いっぱいまで、どのような動きがあったか、記載しておこうと思います。

発熱外来設置後の様子

4月中旬に発熱外来設置後、しばらくは全員がコロナなんじゃないかなというような、疑わしい人がたくさん来られていました。多いときには午前中だけでも10人以上が、「発熱者」として選定され発熱外来に来て、それを内科や有志の他科の医師が防護具などを付けた上で診察していました。結果的にはほとんど陰性で、しかも肺炎そのものも少なく、施設からの紹介患者は尿路感染や誤嚥性肺炎などの病気が多く見られました。発熱外来で100例以上症例が来て、PCR検査は
およそその6割に実施されましたが、結局陽性者はたった1名(しかも保健所からの紹介)のみでした。

発熱外来は緊急事態宣言が解除されてしばらくして患者が増えてこないことを確認してから徐々に一旦やめていく方針です。このあたりは国や自治体からの指示は一切ないので、地域の感染状況をみつつ慎重にかつ柔軟に対応する必要があります。

医師たちの様子

手術を待てる整形外科などは手術を待機していたので、むしろいつもより時間がありそうでしたが、外科などの緊急手術は変わらず受け入れを行っていました。手術前にはスクリーニングとして胸部CTで肺炎像がないかは確認を取るようになっていました。(CTの適応については院内でも賛否両論ありましたが)

また、カンファレンスや学生の実習などもすべて中止となったため、そういうことに割かれる時間はぽっかり空き時間になりました。もちろん緊急手術などの対応もあり、緊急手術前にはコロナのスクリーニング検査が必須になっています。一時は、 外来が少なくなったり健診が延期になったことで消化器内科の内視鏡検査や心臓カテーテルが必然的に減り、消化管のがんや心臓の冠動脈の血流障害などの発見が遅れることが心配されましたが、緊急事態宣言が解除されるにあたり、徐々に元に戻していこうということになりました。それと同時に、内視鏡や心臓カテーテルが減って少し手があいたところで発熱外来に回っていた内科の医師たちも、両立は難しいとのことで、発熱外来には外科も加わっていくという方針となりました。

救急外来の様子

一部の救急たらいまわしのようなことは当地域ではあまり聞くことはありませんでしたが、やはり発熱者はなかなか受け入れ病院が少ないようで、近隣の老健施設などからの紹介が数多くありました。。それでも、一律に面会禁止などとなっており、コロナの心配はほとんどありませんでした。院内感染も今のところ少なくとも顕在化することなく、重症病床にもまだ余裕があります。

コロナ病棟の様子

コロナ患者受け入れにあたり、陰圧室のある感染症病棟が他の病棟と完全に切り離され、看護師は新たにチーム編成されて決まった人だけが対応するようになりました。また、軽症例にはオンライン対応でなるべく接触を減らせるように業務内容を見直し整備し、今のところ問題なく稼働しています。コロナの入院患者さんもだいぶ退院されました。退院に関して、入院前にも元気だった、比較的若年の方は問題なく退院できるのですが、認知症があったり、施設に入所しているような方は、コロナの病状的には退院できるようになっても、その後の受け入れ先もないような状況で、多くは家族も感染しているため、なかなか退院調整ができないことが問題になっています。

また、コロナ以外の病棟も、外来が減っていることから空きが目立ち、病院の経営はかなり厳しいのではと推測されます。ここのところは最近報道されるようになってきましたが、中小病院はもともと経営が安定しているわけでもないので、コロナ禍で大打撃を受けてつぶれてしまうところも多く出てしまうのではと危惧しています。

医療物資について

防護具は相変わらず足りませんが、近隣からのご厚意による寄付などが少しずつあり、マスクやフェイスシールド、消毒用アルコールに関しては少しずつ入ってきています。N95は相変わらずなくて、「例外的使用」として、2回滅菌して合計3回使うことになっています。また、知り合いの設計事務所から寄付いただいたPCR検体採取用ボックスがとても役立っていて、それで浮いたN95マスクを病棟に回すことができるようになりました。(新聞にも載りました、笑)

他にもいろいろ

その他、患者さんや患者さんの親御さんから激励のお手紙いただいたり、息抜きに、と差し入れをいただいたり、久しぶりの友人からも大丈夫か~と連絡があったりもして、皆様のやさしさに涙ちょちょ切れです。今までこんなに大事にされたことなかった(涙)、ありがとうございます。お蔭さまで地方は、少しずつ落ち着きを取り戻しつつあるようです。
小児科は閑古鳥が鳴き続けていますが、日に日に少し患者さんが見えるようになりました。内科外科も少しずつ患者数も増えているみたいです。 いいことなのかどうなのか分かりませんが(汗)。また、これからどうなるか、油断は禁物です。

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