【SARS-CoV-2;新型コロナ】地方都市の感染症指定病院病院の現状①

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自分の備忘録としてですが、3月から4月までの、勤務先の状況を記録しておきます。

①PCR検体採取症例の受け入れ

2月初旬より、保健所からの依頼でPCR検査のための検体採取の依頼を受けるようになりました。受け入れにあたり、前回新型インフルエンザ発生のときの記録を引っ張り出し、 患者さんの搬入の手順 、移動経路の確認をし、院内で演習を行い職員全体で共有しました。はじめは1日1件程度で、依頼のない日もありましたが、徐々に増加し、3月に入ると毎日のように依頼が来るようになりました。

老人から若者まで、多くは帰国者だったり、クラスター関連だったりの、病歴から明らかにコロナウイルス感染症を疑わなければいけないような症例ばかりでしたが、幸いにもなかなか陽性者は現れませんでした。ただし、当初は肺炎でPCR検査をする=ほぼ入院という手順を踏んでおり、1人の患者さんをPCRに回すとグレー(疑い)の人が感染症病床を利用することになり、陽性の人も受け入れられなくなるため、検査をして結果が出るまでは他の疑いの人のPCR検査やPCR陽性患者の入院を受け入れることができませんでした。

②COVID-19症例の受け入れ

初めてコロナウイルス患者さんを受け入れることになったのは3月下旬で、他院の検査で陽性となった患者さんでした。当初、当院では人手の問題もあり2床が限界だろうということで、1人陽性者が入ったのであとは確定例しか入れられなくなり、グレーを入れられる検体採取場所もなくなったため、検体採取すらできない状態となりました。

そのままでは入院者がいる限り対応ができなくなってしまうのはまずいので、屋外にテントなどを建てて検体採取場所にしようという提案も何度かでましたが、テント設置場所の問題などもあり病院側が乗り気でなく却下となっていました。そのまま月日が過ぎましたが、病院の倉庫を整備して待合あるいは検体採取場所として使うという案がやっと採択され、その日のうちに清掃・整備して、使用できるようになりました。

この頃にはCOVID-19の入院患者さんは2人から3人に増えていました。近くでクラスターが発生し、地域でも入院待機者がまだたくさんおられるとの情報がありました。

③物品の不足

2月より病院で使用するマスクは1日2枚までと制限がかかるようになりました。また同時にアルコールなどの物品も不足する見通しとなり、手術で使われる消毒液やエプロンなどの防護具も入荷が困難となり、このままでは早晩に不足に陥るということが分かってきました。在庫を把握しようにも、入ってくるばずのものが入ってこないとか、ある日突然少し入るとか、先がまったく読めない状況になりました。マスクも1日1枚までの制限に変わりました。物品の在庫状況を適宜アップしてもらうようになり、このままではあと〇日で□がなくなる、ということが分かるようになりました。病棟などのアルコール類は持って帰ってしまう人がいるために撤去し個人管理となりました。防護具はCOVID-19診療には必ず必要ですが、在庫が少ないので雨ガッパやビニール袋で代用しようという案が出てきました。

また、N95マスクも必須ですが、数が少ないために、通常1回使いきりのところを3回消毒して使うことになりました。さらに、院内の医師にゴーグルが配布され、受付業務や看護師なども全員アイシールドの装着が義務付けられるようになりました。受付にはビニールカーテンが張られるようになりました。

④発熱外来の設置

各地で緊急事態宣言が発出され、いよいよ厳戒態勢となってきたとの並行して、病院の体制を大きく変えることになりました。

4月はじめから、院内に入る出入り口を一つにして、面会の方の制限(時間制限や医師や看護師が許可したものだけ面会許可)をし、面会者には全員検温をお願いしていましたが、外来患者とその付き添いの方全員、病院の入り口で検温を行うこととしました。接触型体温計では時間的にも衛生的にも問題があり、非接触型の体温計を導入しました。また、院内のベンチに間隔を開けて座っていただけるように、張り紙をしていきました。

予約外来においても発熱がある患者さんについては、一旦発熱外来に行ってもらって、熱源の検索やコロナをある程度否定してから通常外来に回っていただくことになりました。はじめは1日5人程度だった発熱外来は、すぐに10人を超えるようになりました。はじめは1-2人で回していた発熱外来も、内科(と有志の科)で分担してやるように当番を決めました。

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