新型コロナウイルス肺炎について分かっていること

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2019年末に、中国の武漢市で、「原因不明の肺炎」が発生しました。そこから約1か月で、「新型のコロナウイルス感染症」ということが判明し、今後の動向が気になります。

コロナウイルスとは?

人に感染する一般的なコロナウイルスは現在4種類が知られており、通常の風邪(いわゆる急性上気道炎)の10%~15%を占めると言われています。

それに加えて、重症化することで知られているコロナウイルスがあと二つあります。

SARS(重症呼吸症候群)ウイルス

SARSウイルスは、 2002年に中国の広東省で発生したことが確認されたウイルスです。2002年11月から2003年7月の間に30を超える国や地域に拡大し、2003年12月時点のWHOの報告によると疑い例を含むSARS患者は全国で8069人超、うち775人が重症肺炎で死亡しました(致命率9.6%)。SARSウイルスの媒介者は、当初ハクビシンというイタチのような哺乳類だと疑われていましたが、現在ではコウモリの一種がウイルスを保有していることが確認されています。

MARS(中等呼吸症候群)ウイルス

MARSウイルスは、もともとラクダの仲間に風邪症状を引き起こすものであったが、ラクダから人に感染し重症肺炎を起こすことが分かりました。MARSは 2012年にサウジアラビアで発見され、2020年初頭までに27カ国で2500人の感染者の報告があり、そのうち858人が死亡したという報告です(致命率34.4%) 。

コロナウイルスの感染力

一般的な風邪ウイルスの感染経路は「飛沫感染」であり、感染者・発病者のくしゃみや鼻水などに含まれるウイルスをある程度以上摂取することで発症します。インフルエンザウイルスなどと同様の感染経路ですが、一般的にはインフルエンザウイルスのほうが感染力としては上であると言われています。

SARSもMARSも同様で、麻疹や水痘のように空気感染は基本的には起こさないというのが現在の定説です。しかも、SARSやMARSは致死率が非常に高く推計されていますが、実際にはもっと多くの軽症患者あるいは保菌状態の人が存在すると考えられており、しかも、重症化するのは心臓や腎臓などにもともと基礎疾患をもった人、あるいは高齢者などの免疫力の低下した人であると言われているため、実際の致死率はもっと低い可能性があります。また、健康な子供への感染はあっても軽症がほとんであると言われています。

SARSやMARSでは、1人の感染者から十数人に感染を広げる「スーパースプレッダー」と言われる症例が見られたのが特徴で、そのスーパースプレッダーにより全世界に急速に感染が広がってしまいました。 今度の新型コロナウイルスも同様のことが起こる可能性があります。

変異しやすいウイルスである

前述のようにコロナウイルスは変異しやすいウイルスとしても知られています。変異しやすいウイルスの筆頭はインフルエンザウイルスですが、その外形を微妙に変え続けることにより、ワクチンなどの精製にも苦労します。また、細胞内に感染する際の経路を変えたり独自の感染経路を持っていたりすることも分かっており、変異の具合によっては突然感染力が倍増したり、動物から人に感染するようになる可能性もあります。そのためコロナウイルスは常に新規感染症の原因になりうると考えられるでしょう。

コロナウイルス感染症の診断方法

現時点では、一般病院での迅速検査でコロナウイルスの感染を証明することができません。コロナウイルスの感染を疑った場合、新型肺炎を疑えば、保健所と連携をして診断を行っていくことになっています。

具体的には、患者の咽頭ぬぐい液、血液、尿などの検体から、コロナウイルスのRNAを検出したり、ウイルス自体を増幅したりする方法が取られています。特殊な機械や試薬を必要とするために、限られた場所でしか検査を行うことができません。また、RNAを検出するPCR法は早くて数時間で結果が出ますが、偽陰性になることも多い検査です。ウイルス自体を培養する検査は結果が出るまでに数週間はかかる検査で、これも偽陰性が多くなります。

感染を起こしてから1-2週間経てば、体内にコロナウイルスに対する抗体がたくさんできるため、血液検査でも診断が可能な場合もありますが、これも一般的には行われていない検査です。

つまり、現時点では、該当地域への渡航歴があり、発熱や呼吸器症状が激しい場合には、レントゲンで肺炎の有無を調べた上で、肺炎があれば保健所に連絡をして検体検査を行うという流れになっています。これは、麻疹などの感染症も同様です。

コロナウイルス感染症の治療法

現時点でコロナウイルス感染症に対する特効薬はありません。予防ワクチンもありません。肺炎になれば、酸素投与やひどくなれば人工呼吸器などの支持療法を行い呼吸機能をサポートします。抗菌薬や抗ウイルス薬はありません。

これからまだまだ感染が拡大するにつれて分かってくることがあると思いますので、またその都度アップしていこうと思います。

今回の新型コロナウイルスについて(1/28追記)

すでに中国での死者が100人を超え(1/28現在)、患者数も4500人を突破しています。また、当初は感染力も1人の患者から1-2人へ広がる程度とされていましたが、少し前から爆発的に増えだしたことを受けて、おそらく広がっていくうちに変異を起こしもっと感染力が上がっているであろうと専門家の間では言われています。

そもそも、当初はヒト-ヒト感染は不明とされており、1/28現在も厚生省のHPでははっきりしたことは書かれていません。しかし、ヒト-ヒト感染があるのは誰から見ても明らかだと思われます。そもそも4500人の患者というのも、 あくまで「肺炎」の患者数としての数字です。 おそらくは潜伏感染者、あるいは感染しても軽症で済んでいる人が大多数であり、コロナウイルス保菌者としては発表されている患者数は全くあてになりません。

ついに、国内で初のヒト-ヒト感染症例(1/29)

1/28には、武漢と関連のない方への感染が確認され、日本国内でもやっとヒト-ヒト感染が起こったというまぎれもない事実が発覚しました。こうしたニュースも受けてか、日本国内でもマスクの買い占めなどが多発しており、これから徐々にパンデミックの混乱が起こることになると思われます。とりあえずはしっかり「標準予防策」(マスク・手洗い・うがい)をすることが大前提なのは確かですが、あくまでそれ以上のことは必要ありませんし、感染後も健常者であれば、前述のようにそこまで重症化のリスクは高くありません。

今後、どのような展開になっていくのか全く読めないので、ニュースやインターネットなどでしっかりと正しい情報を入手していく必要があります。

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