受診のタイミングについてのアンケートをしてみました

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Amebloブログで、「子供が風邪を引いたと思われるときに、どのタイミングで受診しますか?」というアンケートを行いました。ブログ読者の方々から回答いただき、結果を集計してみたので、オリジナルブログのほうでご報告いたします。

外来をしていて感じること

小児科外来をしていると、その家庭毎で受診のタイミングは様々です。中には、「えらく早めに受診してくださったな~」と思うこともあれば、「ここまでよく家で粘ってはったな」と思うことも正直あります。小児科医としての純粋な興味もあり、以下のようなアンケートを行いました。

「どのタイミングで受診するか?」

ブログ内では、以下のように時期を区切り、複数回答可として、年齢や理由も添えて回答いただきました。

鼻水・くしゃみが出てきたとき・・・①

風邪の引きはじめ、症状は様々ですが、多くの場合は鼻水が出てきたりくしゃみの回数が増えてきたりします。

午前診には、保育園や幼稚園を休んでまで受診するという方は少ないですね。

咳が出てきたとき・・・②

・咳がひどくなってきたとき・・・③

鼻水・くしゃみの次は、だいたい1-2日して咳がでてきます。

咳で夜起きるようになってきたときのタイミングで受診される方も多いです。

・熱が出てきたとき・・・④

・熱が1-2日続くとき・・・⑤

当然、熱が出て来たら受診される方が大半かもしれません。

熱が出てお迎えに行ったその足で受診される方、少しおうちで様子を見てから受診される方に分かれます。

・熱が4日以上続くとき・・・⑥

アンケートの結果

27名の方にご回答いただきました結果です。複数回答多数だったので、両方に集計しています。

①鼻水・くしゃみが出てきたとき・・・5名

②咳が出てきたとき・・・4名

③咳がひどくなってきたとき・・・11名

④熱が出てきたとき・・・3名

⑤熱が1-2日続くとき・・・10名

⑥熱が4日以上続くとき・・・2名

⑦そのほか 喘鳴があるときor水分摂取ができないときに受診・・・2名
出席停止になる感染症が疑われるとき など

受診の目安は「本人がしんどそうかどうか」

皆様書かれていましたが、受診の目安は「本人がしんどそうかどうか」ということを判断基準にされていました。そして、それは小児科医としてもその通りだと思いました。

例えば、低月齢であれば鼻水や鼻づまりでも哺乳ができなくなりますし、もともとアレルギー性鼻炎があるような子は鼻水が増えると多少年齢がいっていてもしんどくなり得ます。

また、喘息などの持病がある場合は、鼻水が出だしてから喘鳴が出るまでほとんど時間の猶予がないこともありますし、心臓疾患があったりすると致命的にもなりかねない病態もあります。

熱が出ていても、鼻水や咳があって、「風邪かな」と思える範疇であれば、特に受診をしてお薬を飲まなくても、自然に治ることがほとんどですし、逆に言うと、早めにお薬を飲んでも、病期が劇的に短くなる、ということはほとんどないと言っていいです。よく、「週末にイベントがあるので早く治せたら・・・」という感じで受診される方もいますが、そこはあまり差がないと考えてもらっていいです。というよりもむしろ、待ち時間が多い小児科外来で、新たな病気をもらってしまう可能性を考えたら、「受診せず自宅で様子を見る」という選択肢も大いにありだと思います。

「大丈夫かどうか不安」ももちろん可

上記のように書きましたが、実際低年齢児の場合は、しんどくてもあまり横になったりしないことも多く、判断が難しいですよね。第一子であったり、判断が難しい場合には、もちろん「大丈夫かどうかを確かめに」小児科外来を受診するのも全然アリです。ママやパパが心配で不安な顔をしていると、子供にも不安がうつりますし、第一精神衛生上そのまま過ごすのはよくありません。不安があれば、「このまま見ていて大丈夫か心配になった」「今後どのような症状が出たら受診しないといけないか」など、その都度担当医に直接質問してみるのが良いと思います。そこでめんどくさそうな態度を露骨にだす小児科医は、変えたほうがいいかもしれません(笑)

ドクターショッピングはしないほうがいい

以前よりこのブログ内で書いています通り、風邪は正常な免疫力さえあれば自然に治るもので、ほとんどはお薬があってもなくてもあまり病期には影響しません。お薬はその場の症状を少し和らげてサポートする程度のものです。

つまり、咳のお薬をもらっても、咳が止まるわけでもありません。小児科医の診察は、9割以上の風邪の中に潜む肺炎や敗血症などの重症感染症、あるいは川崎病などの免疫疾患を見つけ出すためのものと考えてください。

そのことを理解していないと、「薬をもらったけど効かないから、あそこの小児科にはもう行かない」とドクターショッピングをすることになってしまいます。ただし、よその病院に行ってたくさんお薬をもらったとしても、それが効を奏するのは本当に限られた場合だけです。

日ごろの診療で、かかりつけ医と信頼関係が築けている、その医師の言葉に納得できるのであれば、ドクターショッピングをする前に、どうしてそのお薬が効かないのか、他に家でできることがあるか、など直接医師に尋ねることをおすすめします。

ホームケアの力の育成が大切

子供がある程度大きくなってきたり、人数を育てていると、「あ、これは大丈夫だな」とか「やばいかも」というのは直観で分かるようになってきます。そして、「こうしてやると楽そうになる」など、いろいろなコツも分かってきます。対応の仕方は、子供一人一人で少しずつ違います。そうした経験値を「ホームケアのちから」と私は呼んでいます。まだまだ経験値が少ない場合や、はじめて経験することに関しては、誰でもうろたえるのは当たり前です。その場合は迷わず受診してください。そして、受診した際に、次回に生かせる「なにか」をひとつでも得て帰ってもらえるように、小児科外来では心がけるようにしています。小児科医は数を見ていますので、客観的な評価の仕方も分かっていますし、それを伝授することはいつでも可能です。「こんなことで受診していいのかな」とか「こんなこと聞いていいのかな」なんて迷う必要はありませんので、いつでもかかりつけ医に相談してください。

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