破傷風について

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破傷風という病気をご存じでしょうか?ワクチンの普及に伴い、最近はめっきりみなくなり、私も実物は診たことありませんが、破傷風菌はいまだにどこにでも普通に存在する菌です。どんなときに破傷風に気を付けたらいいのか、破傷風の兆候とはなにかを説明します。

破傷風ってどんな病気?

破傷風は破傷風菌が引き起こす細菌感染症です。厳密には、破傷風菌が産生する破傷風毒素により、神経が侵され、けいれんや筋強直などの症状を引き起こします。潜伏期間は数日から三週間程度と長く、皮膚の表面の小さな傷から破傷風菌が侵入し毒素を出すことで発症します。

感染症研究所のHPによれば破傷風は現在でも1年間に約40人ほどが発症しています。

破傷風菌は空気に弱いため、一般的に空気に触れにくい土の中などに存在しています。土いじりの際のけがの傷口から侵入し、病気を引き起こします。

破傷風の症状は?

破傷風は先も述べた通り、破傷風菌の毒素の産生が問題となる病気です。破傷風菌自体は、抗菌薬の投与で死滅しますが、一部は芽胞という状態で眠っている状態となり傷口付近に生き残ります。そして毒素を産生しひとたび神経に毒が回ると、対応がとても難しくなります。

症状は4期に分類されます。第一期では、大抵ははじめ顎や口周りの筋肉の硬直からはじまり、口があけにくくなるのがはじまりです。

第二期では、口の開けにくさがひどくなり、作り笑いをしたような「痙笑」という特有の表情になります。

第三期では体全体の筋肉が硬直し、反り返るような姿勢をとるようになります。全身性の強直性けいれんが起こることもあります。

第四期では、症状はピークを越え、回復期となります。

破傷風を予防するためには?

現在定期予防接種の対象となっている四種混合ワクチン(DPT-IPV:ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ)の中に、破傷風菌に対するワクチンが含まれています。現在の予防接種法では、四種混合ワクチンを1歳までに3回、そして、1歳半くらいで追加で1回うち、さらに、約10年後の小学校6年生あたりで二種混合(DT;ジフテリア、破傷風)を追加します。

ワクチンの効果はだいたい10年程度と言われています。なので、きちんと予防接種を受けている子供は破傷風を発症しにくいと言われています。実際現在日本でみられる患者さんも、ほとんどが大人の症例です。

破傷風ワクチンを受けてから5年以上経過している場合、汚染されていそうな土壌などで受傷し、破傷風のリスクが高いと判断されれば、免疫グロブリンという特効薬のワクチンを打つこともできます。これは、予防目的ではなく今感染があった場合に、破傷風菌をやっつけることのできるワクチンですが薬剤としてのアレルギーのリスクもあり、安易に使用することはできません。

破傷風は予防が大事な病気です。破傷風菌はどこにでも潜んでいる可能性があるので、子供へのワクチンはしっかり打つこと、そしてできれば大人になってからも、10年を目途に破傷風を含むワクチンの追加接種をすることをおすすめいたします。

DTワクチンは腫れなどの副反応が出やすいとされます。海外では、思春期・成人用に安全性を考慮して作られた三種混合ワクチンがあり(破傷風ジフテリア百日咳ワクチン;Tdap)、今後はこちらにシフトしていくべきだと考えます。



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