血友病について

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血友病という病気があるのをご存じでしょうか?血友病とは、血を止める力が弱くなってしまう病気のひとつです。具体的に、どんな病気なのかを解説します!

血を止めるための「凝固因子」ができない病気

血管に傷が付くと出血してしまいますが、まずはそこで一時的な止血(=一次止血)を行うのが、血小板の役割です。血小板は、傷ついた血管をふさぐようにくっつき、壁を一時的に修復します。

ただ、血小板がくっついたくらいではまたすぐ出血してしまいます。本格的に血を止めることを二次止血といい、ここで「凝固因子」というものが必要になります。この凝固因子が欠乏してしまうと、血が止まりにくくなり、この状態を「血友病」といいます。

血友病の種類

凝固因子にはいくつかの種類があり、見つけられた順に第Ⅰ因子、第Ⅱ因子、というように名前が付けられています。

血友病では、第Ⅷあるいは第Ⅸ因子が欠乏(足りない)あるいは欠損(全くない)することが分かっており、第Ⅷ因子が欠乏する状態を血友病A、第Ⅸ因子が欠乏する状態を血友病Bと呼んでいます。血友病A、Bともに、症状は出血症状で、症状の重さには大きな違いはありません。

血友病は遺伝病

凝固因子を作るように指令する遺伝子は、性染色体であるX染色体の上にあることが分かっています。なので、親が血友病の場合、その親のもつX染色体をもらった場合に、血友病を発症します。

ただし、X染色体は1つでも正常であれば凝固因子は正しく作られるため、性染色体がXXである女性には理論上血友病は発症しにくく、ほとんどの患者さんが男性(染色体がXY)です。男性はX染色体をひとつしか持たないため、この唯一のX染色体に異常があれば、血友病を発症してしまうからです。稀にあるケースでいえば、血友病の保因者の母親(片方のX染色体が異常だけど発症はしていない)と、血友病の父親から生まれた女の赤ちゃんが、半分の確率で血友病になるリスクはあります。ただし、血友病の遺伝子自体が珍しいため、あまり一般的には見られません。

血友病の症状

前述のように、血友病の患者さんは血が止まりにくいため、体のあちこちに出血を来す恐れがあります。そして、それは目に見えての出血よりも、もっと体の内部で起こることが多いです。

出血部位として一番多いのが関節で、肘、膝、足首などの関節内に出血を起こしやすいです。関節部に出血が起きると、関節がパンパンに腫れて血腫(血の塊)を作ってしまいます。

また、頭の中にも出血が起こりやすいので、頭を打ったりした後や、とくに誘因がなくても頭が割れるように痛い、そして増強してくる場合には、頭蓋内出血の可能性を考えなければいけません。

その他、歯茎からの出血や鼻血、傷口の血が止まりにくかったり、重篤な場合には筋肉内の出血や消化管からの出血が起こる場合もあります。

一番命に関わりやすい頭蓋内出血はだいたい6歳までの未就学児童に起こりやすいことが分かっています。

また、血友病の人は、前述のように関節内の出血を繰り返しやすいですが、関節内の出血を何度も起こすと、関節自体が痛んでしまい、「血友病関節症」というものを来します。関節の変形や可動性の低下が起こり、運動や発達にも影響がでてしまいます。

血友病の治療

血友病の人が出血した場合

まずはしっかり止血操作を行いましょう。しっかりした止血の仕方とは、健常人でもそうですが、①出血部位をしっかり圧迫する、②出血部位を冷やす、③出血部位を心臓よりも高い位置に上げる というのが基本です。

それでも止血できない場合、あるいは、体内で圧迫や冷却ができない場合などは、速やかに凝固因子の補充が必要です。

凝固因子の補充の仕方

凝固因子は「生物製剤」と呼ばれる種類のお薬で、不特定多数の人の血液から取りだされた凝固因子を精製したものです。生物製剤は注射薬になりますので、投与の際はその都度血管に針を刺して、静脈内注射が必要になります。

医療機関ではもちろん投与することが出来ますが、家庭でも投与を行うことができる注射です。ただし、大人ならまだしも、血管が細い子供に投与する必要がある場合には、静脈内注射のテクニックを習得する必要があります。

終わりに

先天性の病気ではありますが、年齢を経てから発症したり、発見されたりすることもある病気です。治療もすすみ、対応策なども決まってきてはいます。もしも血が止まりにくい、などの症状がある場合には、血小板とともに、凝固因子を病院で調べてもらいましょう。

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