QT延長症候群について

sponsor’s link

QT延長症候群って聞いたことありますか?子供で見つかることもある、命にかかわる病気です。今回は、QT延長症候群について、説明します。

QT延長症候群って?

心電図の一拍分の波形を示します。

(wikipediaより引用)

上の図で、青の線の部分が「QT時間(QT interval)」です。

QT延長症候群の人は、文字通り、このQT時間の延長が見られます。QT時間は、心拍数によっても左右されるため、心拍数の多い小さな子供の場合は、見た目の長さだけではなく、心拍数によっての補正が必要になります。

QT延長症候群は、一般的には先天性の病気で、2500人に1人いると言われています。元気なときにはまったく症状がなく、診断は困難ですが、学校の心臓健診などで発見されます。また、QT延長症候群の人では年間2%の割合で突然死するリスクがあると言われており、注意が必要になります。現在までに、15個の原因遺伝子が発見されており、6割の人にこの遺伝子異常が見つかります。

後天的にQT延長症候群になることもあります。代表的なものが薬剤ですが、血清のカリウムの値が低くなるような状態で、不整脈が誘発される場合があります。一部の抗不整脈薬の他、クラリスロマイシン・エリスロマイシンなどの特定の薬剤でも起こりうることが分かっています。

QT延長症候群の症状と治療

前述した通り、平常時では心電図変化以外にはまったく問題ないことが多いですが、なにかのきっかけで致死的な不整脈が起こると、全身への血流が途絶えるために、失神が起こります。たまたますぐ心臓の動きが戻れば問題なく回復しますが、戻らない場合には、そのまま心停止→呼吸停止に陥り、最悪の場合は死に至ります。何度か失神歴があるようなQT延長症候群の場合は、致死性不整脈のリスクが高いとして、植え込み型除細動器の適応になります。

QT延長症候群は、その遺伝子異常の場所により、いくつかのの型に分けられます。

なかでも頻度の多い11型~3型においては、不整脈を起こしやすい誘因が知られており、日常生活においても厳重な注意が必要です。1型では運動制限は必須で、水泳や潜水は禁止されます。2型では、びっくりしたときに多く発作が起こる傾向があります。運動も制限される場合が多いです。また、妊娠・出産時にも不整脈が起こりやすいことが指摘されています。3型では運動との関連は少なく、安静時や睡眠中に怒ることが多いと言われています。

不整脈の予防内服薬としては、β遮断薬と言われる抗不整脈薬が使用されます。

先天性QT延長症候群は学校健診で発見される

日本では、小学校1年生、中学校1年生、高校1年生で心臓健診が行われており、全員を対象に内科医の聴診や問診、心電図検査が行われています。

この心臓健診の大きな目的の一つは、QT延長症候群の子供を検出し、専門医につなぎ必要に応じて治療や対策を考えることです。

学校健診で異常を指摘された場合には、慌てすぎる必要はありませんが、なるべく早めに専門医の診断を受けるようにしましょう。


sponsor’s link

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする