子供によく使われる抗生剤(ペニシリン・セフェム編)

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子供によく使われる内服抗生剤まとめPART1

小児科や耳鼻科で子供によく使われる抗生剤の特徴をまとめました。今回はペニシリン系とセフェム系の代表的な内服抗生剤について。

ペニシリン系

もっとも一般的に使われるお薬です。赤ちゃんや妊婦さんにも使えるお薬です。

サワシリン(ワイドシリン)

成分名:アモキシシリン

最も一般的に使われる(べき)お薬です。中等症以上の中耳炎や肺炎などにも第一選択として使用されます。後に紹介するセフェム系のお薬と比較して、効果のある菌種はやや少ないですが、それでも病原性のあるものには比較的よく効きます。

細菌の細胞壁を作るのを邪魔することで、細菌を殺します。

まず第一選択として使用し、効かない場合は、より効果の範囲の広いお薬に変えていきます。適応菌種は多くはありませんが、その分副作用は少ないです。

カプセル・細粒があり、細粒はピンク色~オレンジ色をしていて、味は甘く比較的飲みやすいです。

適応:皮膚感染症、リンパ節炎、創部の二次感染、とびひ、溶連菌性の咽頭炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、肺炎、ヘリコバクタ―ピロリ感染症など。

生体内での利用率(内服したうちのどれくらいの割合のお薬が吸収されて作用をもつか)が高く、80%以上と言われています。

クラバモックス

成分名:(アモキシシリン+クラブラン酸)

細胞壁合成を阻害するアモキシシリンですが、細菌はこの物質を分解する酵素をもって対抗してくる場合があります。この酵素の働きをさらに抑制する物質を、アモキシシリンに加えた合剤です。

適応:アモキシシリンに耐性のある細菌

細粒がありますが、粉が細かく飛び散りやすく水に溶けにくいので、やや飲みにくいです。味は悪くありません。

セフェム系

ケフラール

成分名:セファゾリン

セフェム系の中でも最も古いお薬の一つです。適応のある菌種は少ないですが、その分副作用も少なく、また耐性菌も誘導しにくいという特徴があります。

黄色っぽい色をしていて、やや酸っぱめですが、美味しい部類のお薬です。

適応:皮膚感染症、尿路感染症、リンパ節炎など

錠剤・カプセル・細粒があり、細粒は黄色っぽくて、味も柑橘系で飲みやすいです。

生体内に取り込まれやすく、内服したうちの90%がきちんと活性をもって働いてくれるというデータがあります。

セフゾン

成分名:セフジニル

呼吸器感染症、尿路感染症、耳鼻科領域でもよく使われるお薬です。

カプセルと細粒あり、小児用はピンク色の細粒で、イチゴ味です。比較的飲みやすいです。

尿が赤くなることがあります。

フロモックス

成分名:セフカペンピボキシル

皮膚科領域、外科領域、呼吸器、尿路、産婦人科領域、眼科領域、耳鼻科領域、歯科・口腔外科領域と、ひろい範囲の菌種に有効とされています。それだけに、副作用も多くなってきます。下痢や、腸内細菌交代現象による偽膜性腸炎にも注意が必要です。子供では、一週間以上は飲まないようにします。

小児用はピンク色の細粒で、コーティングが溶けると苦味が出ます。大人用の錠剤もあります。

メイアクト

成分名:セフジトレンピボキシル

耳鼻科でもよく頻用されるお薬です。

薄いオレンジ色の細粒で、バナナ味と言われていますが、実際は少し甘味がありまずまず飲みやすいですが、バナナの風味はあまりしません。

生体内の利用率が非常に低く、1-2割しか吸収されません。吸収されなかったお薬は、腸管を通って、排泄されます。腸内の細菌叢は乱れてしまいます。飲んでも効きにくいお薬の一つです。

オラペネム

成分名:テビペネムピボキシル

適応は肺炎、難治性中耳炎、副鼻腔炎などなど。本来は主に、他の薬剤に耐性がある菌種が出た場合にのみ、適応があります。広範囲の菌種に有効であるため、副作用の頻度も高く、約25%の子供に下痢などの副作用が出ます。

比較的濃いピンク色で、イチゴ味であり、飲みやすいです。

てんかんのお薬を飲んでいる場合には、飲み合わせが悪い場合があります。

後半に出てきた、「ピボキシル」という名前のつく成分名のお薬は、腸内細菌叢を破壊し、栄養分の吸収を妨げるため、特に小児では一週間以上の服用はあまりよくないとされています。必要な栄養分が摂取できないと、それにより痙攣が止まらなくなったり、低血糖状態を引き起こしたりすることが報告されています。

PART2(工事中)に続きます。

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