子供の鎮静薬について

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病院で使う子供の鎮静薬について

小児科では、様々な理由により、子供の鎮静を行う場合があります。

今回は、子供の鎮静薬についてまとめてみました。

内服鎮静薬

内服鎮静薬は、注射薬と比較すると効果が出るのが遅く、また効果も弱いですが、呼吸抑制などの副作用が出にくく、低年齢でも比較的安全に使用できるのが特徴です。

トリクロリールシロップ

抱水クロラールという成分のお薬で、赤ちゃんにも飲みやすいように、シロップ剤になっています。だいたい、体重に対して0.6-0.8ml相当量を処方し、寝てほしい時間の30分から1時間前に飲ませます。

アタラックスP

昔からある抗ヒスタミン薬で、脳に作用して眠気を引き起こします。ただし、鎮静効果はそこまで強くないので、痛み刺激などがあればすぐに覚醒してしまいます。

坐薬の鎮静薬

坐薬は赤ちゃんに飲ませる必要がないため、より簡便に使用できます。投与後、30分ほどで血中濃度があがります。

エスクレ坐薬

先に出てきたトリクロリールシロップの成分である抱水クロラールの坐剤です。検査のときにも使いやすいお薬ですが、体重が多くなるとそれだけたくさん入れる必要があるため、10kgを大幅に超えるような大きな子への使用には向いていません。

ダイアップ

けいれん止めに使われるジアゼパムという成分の坐剤です。けいれん止めに使うと、そのまま眠ってしまうことがよくあります。

注射による鎮静薬

次は注射による鎮静薬です。直接血中に投与すると、鎮静効果は高いですが、それだけ副作用もでやすくなります。

ホリゾン、セルシン

先ほど出てきたダイアップ坐薬の成分である、ジアゼパムの注射薬です。けいれん止めに使われる他、一時的な鎮静にも使われます。また、筋肉注射ができるので、点滴を取られていなくても、投与することができます。

ドルミカム

ミダゾラムという成分の注射鎮静薬です。ジアゼパムで効かないようなけいれんに使われる場合もあります。また、内視鏡などの検査のときにも使うことがあります。

ミダゾラムには「健忘作用」があり、投与前後のことを忘れてしまうことがあります。また、鎮静薬全般に言えることですが、理性的な行動が抑制されてしまうために、思いもよらないことを口走ったり、逆に暴れてしまうこともあります。

また、ミダゾラムには拮抗薬があり、ミダゾラムを投与して、意識の戻りが悪い場合には、拮抗薬を投与すると、意識がすぐに回復します。

イソゾール、ラボナール

イソゾールはチアミラール、ラボナールはチオペンタールという成分の麻酔薬です。

全身麻酔の導入にも使われ、作用もとても強力です。呼吸抑制の副作用の頻度も高いです。

吸入麻酔薬

吸入麻酔薬は麻酔器を使用します。

多くの場合、手術前の子供の全身麻酔は、吸入麻酔で導入(寝かせる)します。つまり、手術台に寝てもらい、マスクを当てて吸入麻酔薬を吸ってもらい、薬が効いて寝たところで、痛みのあるような点滴をとったりという処置を開始します。

大人の場合は、確実性をとるために、あらかじめ点滴をとって手術台に上がり、注射薬で導入し、吸入麻酔で維持する場合が多いです。

セボフルレン

今一番主流で使われている吸入麻酔薬です。

その他にもありますが、今回は割愛します。

鎮静薬には鎮痛作用はない!

これらの鎮静薬には、基本的には鎮痛作用はありません。つまり、寝かせることはできても、強い痛みを感じれば、鎮静がさめてしまうこともあります。そのために、強い痛みを伴う処置をする場合には、併せて鎮痛剤の処方が必要になります。

また、手術の際には、体が動かないように、筋肉を弛緩させる筋弛緩薬を投与し、全身の動きを止めます。呼吸の筋肉も止まってしまうために、人工呼吸器でのサポートが必要になります。

これらのお薬はあくまで寝かせる用です。痛みのない検査でも、MRIのように動くのを抑制する必要がある場合に用いられます。

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