子供の心因性発熱とは

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子供はストレスで熱を出す!?

子供に限ったことではありませんが、人間は大きなストレスを感じると、様々な症状が体に現れることがあります。特に小さな子供は、ストレスにうまく対応することができずに、結果として発熱という症状が現れることがあります。これを心因性発熱と呼びます。

心因性発熱とは

先にも述べたとおり、強いストレス下で、発熱が起こることです。診断確定のためには、感染症など他の発熱性疾患が完全に否定される必要があります。そのために、診断は必ずしも容易ではありません。

通常、感染症などの発熱の場合は、ウイルスなどの外敵の侵入により免疫細胞が活性化し、サイトカインと呼ばれる炎症性物質が体中に増加します。その結果、最終的に脳の体温中枢の命令で体温が上がることが知られています。ところが、心因性発熱の場合は、サイトカインを介さない発熱で、血液検査等でも異常は見つかりません。主に、交感神経が活性化することにより発熱すると言われています。

心因性発熱の詳しいメカニズムはまだ分かっていませんが、寒いときなどに交感神経を介して体の熱を産生する「褐色脂肪細胞」の過剰反応が関与していると言われています。

心因性発熱を疑うとき

旅行やお泊りなどの行事、お稽古事の発表会、その他、その子供がとてもストレスに感じる物事の前後に、短時間のみで他の症状を伴わない発熱があるときです。他の症状とは、鼻水や咳、咽頭痛などの風邪症状ですが、これはあとから出てきて、結局風邪だったのかな、ということになる場合もあります。

一方で、頭痛や腹痛は、心因性発熱と同時に存在することがあります。頭痛や腹痛は、ストレスで感じやすくなることがあるからです。

また、学校や職場などで、長期間ストレスにさらされている場合は、短期間の発熱ではなく、慢性的に微熱が続く、といった症状として現れることもあります。

分かりにくいのは、ストレスといっても悪い意味ではなく、とても楽しみにしているということも、体にとってはストレスになりえるということです。例えば修学旅行などの大型行事の前は、興奮して眠れないといったお子さんが多いと思いますが、こういう場合でも、心因性発熱が起こりえます。また、本人はストレスと自覚していなくても、起こることもあります。

心因性発熱の診断

「心因性発熱」は、一応医学用語であり、診断名として確立されたものです。しかし、その診断基準はしっかりと確立されているわけではありません。

ただ、行事毎に必ず熱を出す、という子供や大人も必ずおられ、大抵の場合は「風邪かな・・・?」と片づけられていたりしますが、繰り返す場合は、「本当に病気なの?」「体温計に細工してるんじゃないの?」などと疑われたりすることもあります。そうしたことがさらなるストレスを生み、悪循環に陥ることもあります。

発熱のたびにしっかり診察と症状の把握を行い、ストレスがかかるときに短期間の発熱を起こす傾向が強く、他の病気を否定できる場合に、診断がつけられる可能性があります。

心因性発熱の治療

心因性発熱の原因は、ストレスによる交感神経の活性化によるものといわれるため、一般的な解熱薬は無効です。まずは周囲の環境をなるべく整え、原因となるストレスを回避することが何よりも大切です。

行事は終わってしまえばいいですが、学校の環境や職場などはなかなか変えることはできにくいかもしれません。その場合は、心療内科に相談してみるのもひとつの方法です。

交感神経の働きを抑えるお薬は、一般的には向精神薬や抗うつ薬、または補中益気湯などの漢方薬が有効な場合があります。また、ある種の降圧薬も効果がある場合があります。イベント毎に発熱があり支障を来す場合には、前投薬を考慮してみてもいいかもしれません。

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