赤ちゃんがどうしても泣きやまないとき
赤ちゃんがいつもと明らかに違う泣き方をしていたり、どうしても泣き止まないと思うとき、どうしたらいいのか、確認すべきことをまとめました。
まず確認するべきこと
①顔色や意識状態
元気に真っ赤っかになって泣いていますか?それなら差し迫った病態ではない可能性が高いです。少し泣いてはぐったりして、また泣くを繰り返すとか、顔色が悪いという症状はないですか?もしこのような症状があるなら、早めに病院を受診する必要があります。
②おっぱい/ミルクは飲めている?
泣くとかなりの体力を消耗しますが、合間に水分やカロリーの摂取はできていますか?口の中や唇がしっかり潤っているか、涙がちゃんと出ているか、排尿はしっかりあるかどうかのチェックは必須です。
これができていないほど泣くようであれば、やはり何か問題がある可能性が高いです。
③おなかは張っていませんか?
哺乳後、げっぷは出ましたか?おなかがパンパンに張っていませんか?排便は定期的にありますか?泣いているときのおなかは腹筋でカチカチですが、息を吸うときのおなかも固いようなら、おなかの中に問題があるかもしれません。
腸重積は、赤ちゃんの不機嫌で鑑別すべき代表的疾患ですが、腸管の血流障害のために、意識がぼーっとするような意識障害が出ます。そのため、泣いてはしばらくぼーっとする、また火が付いたように泣く、というような症状がでやすいです。
④熱や鼻づまりなどはないですか?
こちらも当たり前ですが、感染症の兆候として不機嫌になることもあります。赤ちゃんが泣いているときには37度後半の体温になることもありますので、可能であれば一旦落ち着かせてから再度熱を測るほうがいいです。
⑤おむつは大丈夫?
こちらも一般的なので何も言うことはないですが、私個人の経験上はぎゃん泣きする子がおむつを替えて泣き止んだという経験はありません。
⑥手足の先までくまなく観察しましたか?
赤ちゃんに比較的よく起こると言われているのが、ヘアーターニケットと呼ばれる状態です。これは、髪の毛など細い糸状のものが、赤ちゃんの足などの指に絡みつき、知らない間に血流障害になって痛みを出す病態です。絡まっているものをほどいてやると元に戻りますが、腫れている場合などは念のために病院を受診したほうがいいでしょう。
また、爪がはがれていたり、思わぬところに傷があったり、ということがあるかもしれません。
⑦昼間に特別なことをしていませんか?
予防接種をした後、100人に数人の割合で、不機嫌で泣き止まないと言う症状が報告されています。
また、はじめてお出かけした、怖い思いをした、など、情緒が不安定になる原因はありませんでしたか?赤ちゃんは大人にとってはちょっとしたことでも、大きな刺激を受けて、それが夜泣きにつながることがあります。