ブルーライトが及ぼす影響について

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ブルーライトが子供に及ぼす影響について

ブルーライトとは、波長が380~500nm(ナノメートル)の青色光のこと。ヒトの目で見ることのできる光(可視光線)の中でも、もっとも波長が短く、強いエネルギーを持っていると言われています。このブルーライトは、角膜や水晶体で吸収されずに眼球の一番奥の網膜まで届きます。

(ボシュロムのHPより)

テレビ、パソコン、スマホなどの液晶からは、ブルーライトが放出されています。ブルーライトはその性質から、網膜や、網膜を通して体全体に大きな影響を及ぼすことが懸念されています。今回は、このブルーライトが子供に及ぼす影響について考えてみます。

症例

14歳女児。
スマホでオンラインゲームやSNSを楽しんでいた。
最近、夜遅くまでスマホを見ていることが多くなり、自室にこもりがちになった。
また、朝起きられなくなり、学校にいかない日が出てくるようになった。

起床時から頭痛があり、立ち上がれない。
立っていてもめまいがする。
といった症状で、日常生活にも支障がでるようになった。

この症例をみて、「スマホ依存症」という言葉を連想するかもしれません。
スマホを取り上げて、早く寝るようにしたら症状はよくなるでしょうか?

その後、家庭でスマホの使用時間を制限する取り決めを行い、本人も納得して実行しました。ところが、昼夜逆転はなかなか治らないどころかひどくなり、ついに全く学校に行けなくなってしまいました。なぜでしょうか。

体内リズムについて

生物の体内リズムは日々補正されている

人間だけに限らず、昆虫や微生物に至るまで、体内リズムを刻む時計が体の機能として備わっています。この機能はDNAに組み込まれており、生き物を構成するすべての細胞が、それぞれ時計を持ってそれぞれの役割を果たしています。

人の体内リズムは約25時間で、地球の自転の速度は約24時間。そのままだとだんだん後ろにずれていくのですが、日々、朝日の光を浴びることで補正されていると言われています。この補正を行うのが脳の視交叉上核という部分です。

この部分は、体のホルモン産生を調節する最高機関であり、自律神経の働きも同様に調節されています。

網膜上の光受容体が青い光を感知する

この視交叉上核の部分に、直接光の情報を伝えているのが、目の網膜の上にある光の受容体です。この受容体は、特に青色の光を吸収し、視交叉上核に情報として伝えることが分かってきました。

通常は朝に白っぽい青色の波長を多く含む光を感知し、脳が体の時計を補正します。ところが、夜にかけてブルーライトを浴びすぎると、視交叉上核から、まだ昼だという誤った情報が伝達されるため、そのせいで体内リズムが狂い、自律神経障害やホルモン分泌の乱れまで起こってしまいます。そして、体内時計の機構が完成していない幼児に関しては、発達障害のリスクも出てくると言われていますので、十分注意が必要です。

日常生活でブルーライトを発するもの

ブルーライトは光の成分で、日光にも含まれています。しかし、ブルーライトを多く発していると言われているのは、LED液晶を使っているものです。

電飾やテレビなどもそうですが、光のエネルギーは距離に反比例して弱くなるため、至近距離で見るスマホやタブレットの影響は大きいと考えられています。

症例のその後

結局、自律神経障害を発症してしまった子供さん。それがきっかけで不登校になり、1年あまりは学校に行けずに過ごしました。

朝起きられない、頭痛がする、ふらふらするなどの自律神経失調症(起立性調節障害)に悩まされましたが(参考;起立性調節障害について)、投薬や生活習慣改善によって、2年後には完治し、学校にも復帰してい今は元気にされています。

その他の危険性

将来の視力低下の可能性

ブルーライトは、水晶体などを通ってもあまり減弱されず約50%網膜に達し、網膜の細胞を傷つけてしまうと言われています。動物実験においては、ブルーライトを多く浴びたマウスの網膜細胞の障害度が強く、ブルーライトが強いほど網膜細胞の細胞死が起こることが証明されています。網膜の細胞は再生しないので、これから数十年生きていく子どもたちの将来の視力に大きく関わってきます。

ドライアイ

ブルーライトは角膜の細胞にも障害を及ぼすことも分かっています。角膜の細胞が傷つき、炎症がおこり、ドライアイが引き起こされることも分かってきています。

リスクを知り、上手に活用して

今の社会は、スマホとは切っても切り離せない社会です。子供も強い興味を持ち、子育て支援アプリやゲームなども充実し、多様化しています。便利に使えるものは、使うべきであるとも思います。ただし、便利に使える反面、弊害もありますので、知識を持って、過度になりすぎないように、賢く使っていくのがいいと思われます。

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