アレルギーの検査、プリックテストの実際
アレルギーの検査には、血液検査以外に、プリックテストというものがあります。血液検査だけでは判別できないアレルギーも検出できる可能性がある検査ですが、実際にはどうやってやっているのか、ご紹介します♪
まずは針を用意
プリックテストで使う針は以下の写真のような細い針です。よく見ると、先が二股に分かれていて、これで軽くつつくと血はでませんが、表皮が少し傷つきます。
実際にやってみると分かるのですが、痛みはほとんどありません。子供さんが泣くこともほとんどありませんが、どちらかというと検査の雰囲気と、押さえられるのが嫌で泣くこともあります。
アレルゲン液を滴下し皮内へ
皮膚の上にアレルゲン物質の液を垂らし、その上から、針でぷつっとつつきます。このとき、痛みはほとんどありません。アレルゲン液と同時に、それと比較するために、ヒスタミン、生理食塩水でも同様の操作を行います。ヒスタミンは必ず腫れ、生理食塩水ではすこし赤くなる程度です。
腕の小さい子供ではあまりたくさんはできませんが、頑張れば4-5種類は可能です。
20分後、判定
コントロール(生理食塩水)、ヒスタミンと比べて、アレルゲン物質がどれくらい反応しているか確認します。
膨疹径が5 mm以上、またはコントロールの2
上の症例ですと、小麦、卵で強陽性、大豆では陰性です。
プリックテストの副反応は?
実際に食物を口にする経口負荷試験と違い、皮膚の中の反応を見るプリックテストは、アナフィラキシーなどの重篤なアレルギー反応はほとんど起こさないと言われています。また、痛みもほとんどなく、安全に行うことのできる検査です。
血液検査で特異的IgEの測定がしにくい、そして偽陰性が多いと言われる乳児などは、アレルギーを疑えば、プリックテストで検査することも一つの方法です。
それでも、アナフィラキシー様の症状を引き起こす危険性は0にできません。なにかあったときにすぐ対応できる体勢のある施設で行う必要があります。