溶連菌による咽頭炎について

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「溶連菌(ようれんきん)」と診断されたときの注意

喉が痛くて、高熱が出て、病院に行ったら溶連菌と診断された!そのときに読んでほしい記事です。

溶連菌ってなに?

溶連菌とは、正式には「溶血性連鎖球菌」という細菌の種類です。

実は、溶血性連鎖球菌は、その構成によりA群からV群まで(IとJだけ欠番)分類されますが、一般に広く知られるのはA群溶溶血性連鎖球菌のことを指します。ここではA群溶連菌のお話を書きます。

細菌は人間の体のいろいろなところに住みついていますが、咽頭炎を起こすA群溶連菌は喉によく住みついています。

溶連菌による咽頭炎の症状

溶連菌はしばしば、乳幼児から大人まで、咽頭炎を起こすことでよく知られています。

38℃以上の発熱があり、咳や鼻水はあっても軽度、首のリンパ節が腫れていて、喉がとても痛い、というのが典型的な症状です。

このとき、喉を観察すると、写真のように真っ赤っ赤で、赤いぶつぶつとした斑点がみられることが多いです。この喉を見ると、診断は容易です。通常のウイルス性の咽頭炎ではこの赤さは見られません。

また、全身にサメ肌のような細かい赤いブツブツができたり、イチゴ舌といって、舌がイチゴのようにぶつぶつと腫れる場合もあります。

溶連菌性咽頭炎の診断は?

診断は、咽頭ぬぐい液により溶連菌を検出することです。検査自体は15分から20分程度でできます。ところが、この検査は感度が70%と低く、陰性でも、そのうち20-30%は実は溶連菌感染症であるとも言われています。

本当に診断しようとするならば、検査キットで溶連菌を検出すること、さらに咽頭ぬぐい液の培養検査で溶連菌を検出することが必要です。ただし、培養検査は一週間程度かかり、結果が出るまでに治療が始まってしまう場合がほとんどです。

また、溶連菌は咽頭に住みついているだけで、病原性を持っていない場合もよくあります。実は大人でも5-10%の人は溶連菌保菌者だというデータもあります。保菌状態の人は、溶連菌と共存しているだけなのに検査をするたびに溶連菌が検出されてしまい、実はウイルス感染なのに無用な治療が行われてしまうこともあります。

なので、溶連菌の診断は、臨床的な症状と併せて、検査キットを利用して診断するのが一般的です。

Centorスコアというものがあり、以下に示す4項目の問診で、2つ以上当てはまれば、溶連菌迅速検査を施行することが推奨されています。

Centorスコア

・発熱38℃以上

・咳なし

・頸部リンパ節腫脹あり

・扁桃腫脹あり

このうち4つが当てはまればキットで陽性になる確率は38-63%となると言われています。

溶連菌性咽頭炎の治療

溶連菌による咽頭炎と診断されれば、治療は決まっています。

現在は、ペニシリン系と言われる抗生剤(サワシリン、ワイドシリンなど)を10日間、あるいは、ペニシリン系に抗生剤のアレルギーがある場合はセファロスポリン系と言われる抗生剤(フロモックス)を5日間 という治療が推奨されています。

飲む日数が少ないほうが、服用する側としてはありがたいですが、セファロスポリン系のお薬は、有効菌種が多く、耐性菌を作りだしてしまう懸念が強いですので、第一選択薬はペニシリン系というのが常識です。(参考記事;薬剤耐性菌って何ですか?)

また、溶連菌は放っておいても、もともと免疫力が低下した状態でなければ、自分の免疫力で自然治癒する感染症でもあります。なので、万が一検査が偽陰性(本当は溶連菌が原因なのに検出されなかった場合)で治療がなされなくても、そのまま治ってしまえば問題はありません。

いつごろから学校には行ける?

溶連菌性咽頭炎はお薬がよく効く細菌感染症です。しっかり溶連菌と確定診断してもらったら、内服薬を開始して、約1日程度で熱も下がり、喉の痛みもとれてきます。溶連菌は、学校法での出席停止になることはなく、治療が開始されて発熱などの症状が取れれば、登校が可能になります。

逆に2日経っても熱が下がり傾向にならない場合は、そもそも溶連菌でなかった可能性が高いです。

先に出てきたように、検査をして保菌を検出しただけで、肝心な診断が間違っていたと言うこともありえるので、かかりつけ医に相談しましょう。

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