いつまで続く?保育園の「洗礼」について

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保育園入園後の病気の種類と頻度

0歳、1歳くらいの低年齢で保育園に入園すると、「洗礼」と俗にいわれるように、しばらく病三昧になります。小児科外来で見た、「洗礼」による病気の種類と頻度について書いていきます。

なぜ洗礼を受けるのか?

人間に病気を起こすウイルスや細菌は何百種類もいることが分かっています。この外敵から身を守るのは主に「抗体」と言われる免疫物質です。

赤ちゃんは生後6か月程度までは、お母さんからもらった外敵に対する様々な抗体を体に持っています。この抗体は、月齢がすすむほど消費されて無くなっていきます。抗体は自分で作ることもできますが、まずは病原体が体内に侵入し、それを免疫細胞が敵と認識してはじめて、抗体を作り始めることができます。

保育園に入る月齢の赤ちゃんはみな、母親由来の抗体がなくなったけど、まだ外界にたくさん存在している他の病原体も知らないまっさらな状態であるので、どうしても病原体に対抗する力が弱いのです。

低年齢であればあるほど、おもちゃを舐めたり、よだれを垂らしている頻度が高くなります。病気の子供のよだれの中に含まれる病原体が、別の子供の口から体内に入ってしまうことにより感染拡大します。また、くしゃみや咳も多くなることも多く、手洗いやうがいなどもできないため、さらに感染するリスクが高まります

たくさん病気にかかって、体が反応すればするほど、免疫記憶細胞にいろいろな外敵の情報がインプットされ、次に感染が起こったときにはすばやく対応できるようになります。ひとつひとつ風邪を引いて、強くなっていっている過程なのです。

かかりやすい病気とは?

一番多いのが、急性上気道炎、つまり「風邪」です。

風邪はほとんどがウイルス性のものです。風邪にかかると、体がまずくしゃみや鼻水を出すことで、体への侵入を防ごうとします。軽症であれば、ここで食い止められますが、もっと奥深くに侵入してしまうと、さらに強い力で外敵を排除するために、発熱します。この、鼻水咳や発熱は、子供の体が自らしていることなので、無理やり止めなくてもいいのですが、ちっちゃければちっちゃいほど、鼻水による鼻づまりで眠れなかったり、発熱で体力が奪われるので、症状をやわらげてあげることも重要になります。

夏場はヘルパンギーナやプール熱、手足口病といった夏風邪の類もよく低年齢で流行します。ヘルパンギーナの流行 プール熱について

また、よだれの付き合いの多い乳幼児では特に、胃腸炎も流行しやすいです。胃腸炎もほとんどがウイルス性のもので、潜伏期間や、本人の症状がなくなった後も、よだれなどから菌が検出されるので、感染する期間が長いのが特徴です。子供の胃腸炎

また、鼻水や咳が長引く場合、特に乳幼児において注意が必要なのが、「中耳炎」です。保育園に行きだしてからずっと鼻水垂らしてばかりで、頻回に発熱するという場合は、かならず耳も診てもらいましょう。(乳幼児の中耳炎の診断と治療)多くの子供は中耳炎をこじらせており、なかには難治性になっている場合もあります。

病気しなくなる目安の期間は?

やはり、全然病気しないお子さんと、よく病気をするお子さんと、個人差はかなりあります

一般に、女の子のほうが強くて、男の子は病気の頻度がやや高いようにも感じます。ただ、そうした個人によって差はあるものの、大抵が半年以内には外来に来る頻度が確実に減ってきます。保育園デビューしてから、病気しなくなるまでの期間はどれくらい? ただし、それまでに中耳炎をこじらせて反復性になってしまっていたり、喘息を発症していたりすると病気の頻度はかなり高くなります。中耳炎や喘息を予防したり初期で対応できるようにすれば、かなり病気の頻度は減ると感じます。風邪に負けない体をつくる!

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