アレルギー性鼻炎の対策について
近年増加しているアレルギー性鼻炎。家庭でできる対策について書きました。
アレルギー性鼻炎には、スギやヒノキの花粉が原因となる季節性のものと、ハウスダストが原因となる通年性のものがあります。アレルギー性鼻炎対策の基本は、アレルゲンを避けることであり、病院などを受診してお薬をもらっても、アレルゲンを借る程度除去できていなければ、効果はそこまで得られません。また、治療を開始するタイミングも大切です。
アレルゲンを避けるには、タイプ別に対策を考える必要があります。
【季節性】スギ花粉の場合
気象庁などの花粉情報に注意
最近は気象庁のHPやそのほかの花粉に関する情報がインターネットで簡単に得られます。例えば、いつ頃から花粉が飛びだすのか、今年は早まりそうかどうかなどの情報があると、治療の目安になります。スギ花粉が飛びだしてから、症状が始まってしまってからだと、治療効果が弱まることが知られています。
花粉が飛びだす前、例年であれば2月中旬あたりから、治療を開始しておくと、一気に増悪するのを防ぐことができます。
花粉が多い時期のむやみな外出を避ける
症状は、アレルゲンへの暴露量によっても違います。花粉が多いと分かっていてスギの植林されている山登りをするのは避けるべきでしょう。
花粉をブロックする工夫をしましょう
どうしても外出が避けられない場合はマスクや、ゴーグル型のめがねをするとよいでしょう。また、鼻腔や鼻の下、目の下にワセリンを塗ると、花粉が吸着され目や鼻に入るのを防げます。
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花粉がつきやすい服装を避ける
表面がけば立っているもの、ニットなどは花粉が付着しやすく、それを自宅にも持ち込みやすくなります。帰宅前には玄関の外でよく花粉を払って入りましょう。また、帰宅時には洗顔、うがい、鼻をかんできれいにしましょう。
花粉が多い時期の洗濯物や換気に注意
花粉が多い時期は、洗濯物やお布団の外干しや換気を最小限にしましょう。また、窓際には花粉が残りやすいので、こまめにお掃除しましょう。空気清浄機を窓際や玄関に置くことも推奨されています。
【通年生】室内ダニの場合
ダニがアレルゲンとなる場合は、ダニそのものではなく、ダニの死骸が崩れたものやダニの糞などに反応してしまいます。ダニは体長0.3mm程度の大きさですが、アレルゲンとなるのは主にダニの糞や死骸、死骸のかけらなどです。ダニの糞は10-40μm(0.01-0.04mm)と言われています。ダニが集まる場所に、アレルゲンが多くなります。そして、ダニが死滅してもダニに死骸はなくならないため、ずっとアレルゲンとして残っていまいます。
ダニアレルギーの症状を抑えるためには、(死骸も含めて)ダニの量を減らすことです。
掃除をこまめにしましょう
室内ダニがもっとも多く存在するのは、寝室とリビング(カーペット)です。掃除機を週2回以上かけることが推奨されています。また掃除機をかける場合、畳1枚あたり、30秒以上の時間をかけゆっくりとすることも重要です。カーペット、布製のソファやクッションなどを避けるのもひとつの方法です。
また、フローリングは一旦地面に落ちたほこりなどがまた舞い上がってしまうこともありますので、拭き掃除も有効です。
また、布団カバーのお洗濯は週1回は行うことがすすめられています。
部屋の温度や湿度の調整
湿度50%、室温を20-25℃に保つことで、ダニの急激な増加を防ぐことができます。
家庭でできることから始めて、なるべくお薬の量を減らせるとよいですね♪
防ダニ布団・カバーを利用する
近年、技術の進歩により、防ダニ対策もすすんでいます。掃除することでダニを吸いこんで減らすことはできますが、多くのダニは布団の奥に逃げ込んで、吸いこむことができません。特にお布団の上では1日の3分の1過ごすことになるので、お布団対策は必須です。
そこで、そもそもダニを布団に入らせないように作られた布団や、布団カバーが有効になります。布製ですが、布の縫製や編み目が従来のものよりもずっと細かいため、ダニが入りこむことができません。
こちらほんとうにお高いですが、しっかりした縫製と布の気密性により、ダニを完全にブロックします。近年はゴアテック素材のものも出ていますが、ダニを入らせないという機序は同じです。本気でダニをブロックしたいのならば、こちらが断然おすすめです。
ベッド用
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お布団用はこちら
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枕カバーだけでも変えると少しましになるかもしれません。
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こちらTEJINさんのは、使ったことありますが、さらさらしていて気持ちいいです。TEIJIN独自の技術で作った布で、ひんやりしていて気持ちいいです。カバーだけ使う場合は、中のお布団をしっかりクリーニングしてから使いましょう。
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大変ですが、これらの対策をしっかりすることで、かなりの症状軽減が期待できますよ♪
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