乳児の体重増加不良について

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赤ちゃんの体重が増えない!

健診などで体重が増えてないことを指摘され、専門病院への受診を指示されることがあります。同年代の他の子と比べて体格がしっかりしていない、と心配になるお母さんもたくさんいると思います。乳幼児の体重増加不良の原因は様々です。体重増加不良の原因として考えられること、またその対策についてまとめます。

乳児初期

母乳?ミルク?

ミルクを使っているのであれば、だいたい1回にどれくらい何分ほどかけて飲んでいるのか分かるので、測定がしやすいです。しかし母乳のみの場合は、一体どれだけ飲んだのか、自分のおっぱいは出ているのかすら、はっきりわからないこともあります。

乳児初期の体重増加の必要な目安は、
0-1か月まで・・・1日20g以上
それ以降・・・1日10-15g以上
と、だいたい覚えてください。

心配な症状

この時期の体重増加不良で鑑別するべき病気は、「肥厚性幽門狭窄症」「鎖肛」「Hirshpring病」「クレチン病」などです。

ミルク・母乳に関わらず、飲んだら大量に吐く、そのために体重が増えないというのは胃腸の病気の兆候です。乳児早期の体重増加不良の原因は、急性感染症を除けばほどんとこの胃腸の病気です。

・哺乳をしても、多くの場合そのあとに大量に嘔吐する
・自力で排便ができず、おなかがパンパンである
・哺乳力が弱く、元気に泣かない
・熱がある

などの兆候がなければ隠れた病気がある可能性は低いです。

ミルクの場合

ミルクの場合は、だいたい体重(kg)×100(ml)が、その子の生命の維持に最低限必要な量です。例えば、5キロの子どもなら、×100で500mlになります。そして、成長分は体重あたり+20mlと計算するため、体重(kg)×120(ml)程度と覚えてください。つまり、5キロの子どもなら、600mlです。だいたいこれだけの量が飲めていれば、日々の体重は増加していくはずです。

母乳の場合

母乳はしっかりした測定ができません。自宅に赤ちゃん用の体重計があれば、産院と同じように母乳の前後で赤ちゃんの体重を測定します。赤ちゃん相談室や、百貨店・イオンなどの授乳室にも赤ちゃん用の体重計があるので利用するといいでしょう。

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体重計がない場合は、赤ちゃんの様子でしっかり飲めているかどうか判断します。
・排尿が1日5-6回以上ある
・おっぱいを飲んだら満足してぐっすり寝る、または泣き止んで遊びだす
便は母乳の場合、大抵は1日5-8回ほど出ますが、人によっては1日1回または2-3日に1回など、溜めて出すタイプの子もいます。
逆に、足りていないサインもあります。
・いつまでも乳首を加えている
・授乳しても全然眠たそうにならない
・乳首をひっぱったり、噛んだりする
こうした兆候に当てはまれば、一度母乳の前後での体重測定をすることをおすすめします。

また、1人目が完全母乳だったからといって、2人目、3人目でもしっかり出ているとは限りません。母親の体がしっかり休まっていないと母乳の出も悪くなります。生後4-5か月くらいが一番飲むミルクが多い時期なので、知らず知らずのうちに母乳不足になっていることもあり、注意が必要です。

乳児後期

5か月を過ぎ、離乳食を開始すると、食事量が増えるに従って、ミルクや母乳の量が減っていくのが一般的です。しかし、赤ちゃんによっては、離乳食が全然進まないということもあると思います。離乳食が進まないと、生後10か月以降は、ミルクだけでは体の成長に必要な栄養分が足りなくなってきます。そして、生後7-8か月あたりから、ハイハイをしたり、つかまり立ち→歩くといった運動発達が著しくなる時期なので、生理的に体重増加のペースは落ちます。母子手帳の成長曲線の欄も、だいたい10か月あたりで並行に近くなってくるのが分かります。

小食であるならまだしも、大量に食べるのに体重がまったく増えないという相談を受けるときもありますが、これもほとんど心配ないです。単に動き回って消費カロリーが多いだけです。

心配な兆候

・活気がない
・食べても嘔吐する
・発達の遅れがある(定頸、座位獲得、ハイハイなどをしない)

これらは乳児早期のときとほとんど一緒ですが、体重増加不良と成長発達の異常や退行(できていたことができなくなってしまう)がある場合は注意が必要です。
この時期は、離乳食移行期であり、体重は著しく減らない限りは問題ありません。感染症などが原因で一時的に痩せてしまうこともあります。ほとんどの場合は心配ないため、1歳くらいまで様子を見ることがほとんどです。

成長発達には個人差がある

子育てをしていると、ついつい周りの赤ちゃんと比べて自分の子どもの発達はどうか、気になってしまいますが、0-1歳くらいまでは本当に個人差が大きいです。成長していくにつれて個人差は分かりにくくなっていき、後から「こんなことで悩んでいたなんて」と思うこともあるでしょう。

ことさらに周りの子どもとは比較せず、自分の子どもがゆっくりででも成長しているならその様子をしっかり見守ることが重要です。

ただ、心配を放っておくのも精神衛生上悪いですので、予防接種や何かの際に、小児科で少しだけでも相談してもらうのがいいと思います。

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