赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の診断ってどうするの?

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赤ちゃんのアトピー診断について

うちの子、アトピーでしょうか?

乳児湿疹がきつかったりして、スキンケアの指導をすることがよくあります。

保湿だけでは治りが悪い場合、私はmildクラスのステロイド外用薬を保湿剤と混合して処方します。大抵の子は、しっかり用量を守るとすっとお肌の状態がよくなります。

でも、体調だったり気温だったり、いろいろなことがきっかけて、お肌の状態が再度崩れて、またお薬が必要になることも多くあります。

そのときに聞かれるのが、「うちの子、アトピーでしょうか?」という質問です。

アトピー性皮膚炎の診断は難しい

アトピー性皮膚炎の定義は、

「増悪・寛解を繰返す、そう痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ。 」

とガイドラインにあります。

簡単に言えば、よくなったり悪くなったりするかゆみのある湿疹がある場合、アトピーという。ということです。アトピー素因、とは、喘息や食物アレルギーなどの合併症がある、ということです。定義としては、ひろーく、ゆるーいかんじです。

アトピーの診断基準

診断基準は以下です。(一部抜粋)

好発部位による特徴
左右対側性で、前額、眼囲、口囲・口唇、耳介周囲、頸部、四肢関節部、体幹などによくできる
参考となる年齢による特徴
乳児期:頭、顔にはじまりしばしば体幹、四肢に下降。
幼小児期:頸部、四肢屈曲部の病変。
青年期・成人期:上半身(顔、頸、胸、背)に皮疹が強い傾向。
慢性・反復性経過(しばしば新旧の皮疹が混在する):乳児では2ヵ月以上、その他では6ヵ月以上を慢性とする。上記1、2、および3の項目を満たすものを、症状の軽重を問わずアトピー性皮膚炎と診断する。そのほかは急性あるいは慢性の湿疹とし、年齢や経過を参考にして診断する。

赤ちゃんのお肌はデリケートなので、少しの刺激で赤くなったりかゆくなったりざらざらになったりします。そして掻き壊して悪化して・・・の悪循環になり、よくなったり悪くなったりします。なので、いわゆる乳児湿疹でもアトピーの定義には当てはまってしまう場合が多いです。

ただ、このとき、お母さんに、「はい、アトピーですね~」とは、私は言いません。アトピー性皮膚炎でも軽症から重症まで幅広くあって、1歳くらいで治ってしまうものもあれば、大人まで持ち越すものなど、様々です。どこまでが乳児湿疹で、どこからがアトピーと言っていいのか、明確な定義もありません。

でも、アトピーですね、と言われたママは、まるで不治の病を宣告されたように、ものすごく落ち込んでしまいます。そんなに落ち込む必要はまったくないのですが、どうしてもひどくなって治らない最悪の将来を考えてしまう、その気持ちが分かるから言いません。

アトピー性皮膚炎にもいろいろある!

ひとくちにアトピー性皮膚炎といっても、その症状はさまざまです。2歳くらいまでにほとんどお薬がいらなくなる子もいれば、小学校、中学校になってもずっと皮膚の状態が悪く、炎症が積み重なって色素沈着を起こしていわゆる「アトピー顔貌」になってしまう子もいます。

アトピーです、と診断されたからといって、悲観的になる必要はまったくなくて、むしろ、そこからどうアクションを起こして、どう対応していくかが重要になります。そして、その対応次第で、未来は変わるものだと思っています。

私が伝えたいのは、診断は重要ではなく、

「アトピーであってもなくても、今はそれに準じたスキンケアが必要な時期。
そして、正しいスキンケアをすることによって、なるべくアレルギー症状を抑える方向に持っていくことができること。
ある程度、体質的なものもあるので、少し長めに根気よく付き合っていく必要があるということ。」

と、いつも外来でお話ししています。

まずは信頼できる医師に相談を。

まずは、信頼できる医師を見つけること。この医者、大丈夫かな、と思いながら診療を受けるのは、アトピーの診療では特にタブーだと思います。そして、どんな病気にも通じることですが、治療をしていく中で生じた疑問点などを、直接しっかり聞けるような医師患者関係をきづけるか。

なかには、とりあえずこれ塗っとけ!というようなていで、塗り方も量も次回受診の目安も指導されずにいる患者さんもいると聞いて、びっくりしました。

本気のアトピー性皮膚炎の治療は、日々変わる患者さんの皮膚状態を見ながら、最初は特にこまめに診療する必要があります。なので、初診で「次はお薬なくなったら来てね~♪」なんてのは言語道断です。

今までいろんなところにかかって薬を塗ってもよくならなかったのに、同じ薬を、塗るタイミングと塗る量を指導するだけで、ピカピカになる子を何人も見ました。もちろん、個人差はあるし、一旦ピカピカになってもまた悪くなるときもあるのですが。

お母さんが治療を信頼し安心できると、子供も安定する場合も多いです。

とりあえず、信頼できる医師を見つけましょう。

こちらもどうぞ。アトピー性皮膚炎の最新治療 ステロイドの塗り薬について

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