夜尿症(おねしょ)について

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夜尿症(おねしょ)とは

生まれたばかりのあかちゃんは昼夜問わず、おしっこを垂れ流ししています。そして、大きくなるにつれて、おむつが外れてきますが、しばらくは夜寝ている間にパンツの中におしっこをしてしまうことはよくあります。

だいたい5-6歳くらいになっても、月に数回以上、おねしょをすることを「夜尿症」といいます。6歳児の約2割の子で夜尿症があると言われています。
夜尿症があるからといって、すぐ治療の適応にはなりません。だいたい、外来に相談に来てくださるのは、3-4年生くらいからで、林間学校やスポーツ合宿などの宿泊行事のときの対応が心配になったので、という理由の方も多いです。

夜尿症のタイプ

通常は夜寝ている間には、あまり尿がつくられないように抗利尿ホルモンというホルモンが調整をしています。抗利尿ホルモンは、尿の水分を調節し、尿を濃縮することで量を減らす作用があります。ところが、この調整の量を越えてしまったり、膀胱自体にあまり尿をためることができなかったりすると、夜尿症の原因になります。

夜尿症は、原因別の治療が必要です。

多尿型

たくさん尿を作りすぎてしまう場合です。日中に飲み物を摂りすぎた場合も、これになります。また、先に触れた、尿量を調整する抗利尿ホルモンがでにくかったり、効きにくかったりする場合も、このタイプです。

膀胱型

通常、膀胱はおしっこがたくさんたまるように伸縮性がありますが、膀胱の壁が伸びる前に排尿してしまうのが、このタイプになります。

膀胱の一般的な容量は簡単な計算式で計算できます。(年齢+2)×25ml です。例えば、7歳であれば、(7+2)×25=225ml になります。

混合型

大抵は、多尿型・膀胱型が混ざった混合型で、作られる尿の量と、膀胱の容量のバランスが取れていない状態です。

タイプ分類のしかた

治療が必要かどうか、判断するのに、まずはタイプ分類をします。タイプ分類するのは夜間尿量とがまん尿量を測定します。
夜尿症外来に行く前に、自宅で簡単に測定できますので、一度やってみてください。

・夜間尿量

寝る前にトイレに行って膀胱の中を空っぽにしてから就寝し、以降朝までの尿量で、おむつの重さで測定します。夜間尿量の目安は、だいたい200ml以下であれば正常です。

・がまん尿量

日中、限界までトイレを我慢した後の尿量です。これが、膀胱容量と同義です。意識するとすぐ排尿したくなるので、何度か測った平均値をとります。前述した計算式で年齢別の膀胱容量を算出できますが、個人差もありますので、だいたい150ml以上あれば正常と考えます。

また、このほかに、おねしょは何時ごろにしているのかを知ることも有用です。夜中0時までにしているのか、朝5時までは大丈夫なのかで、対応も変わります。

夜間尿量や多い・・・多尿型の可能性
がまん尿量が少ない、寝てからすぐにおむつが濡れている・・・膀胱型
多くは混合型です。

病院での検査は?

夜尿症といっても、単に尿量や膀胱の発達の問題だけではなく、病気が隠れている場合もあります。尿路感染症や糖尿病、または尿路系の奇形などが見つかる場合もあり、上記と並行して、検査も行います。
主な検査内容は、血液検査、尿検査、超音波検査、レントゲンなどです。
さらに必要であれば、CT検査やMRI検査、脳波検査などを追加する場合もあります。(これは稀です)

夜尿症っていつなおるの?

どのタイプでも、一朝一夕で治るものではありません。
ただ、生活習慣を見直して、改善できる点は改善していくことで、少しずつ頻度が減っていきます。お薬での治療よりもまず、家庭での生活習慣の改善を優先します。

家庭ではどんなことを気を付けたらいいの?

1.水分のとりかたに注意

人間が一日に尿から排出しなければいけない老廃物の量は決まっています。日中にたくさんおしっこを作って排出しておけば、夜間にあまり尿が作られなくなります。また、当然ですが、夕食時以降にたくさん水分を摂るとおねしょの原因になりますので、19時以降の水分摂取は最低限にしましょう。

2.夜中に起こさない

人間は夜中熟睡しているときにいろいろなホルモンがでます。成長ホルモンもそうですし、抗利尿ホルモンもそうです。おねしょを気にするあまりに夜中に起こしてしまうと、生活リズムが崩れる上に、こうした有用なホルモンがでなくなってしまいます。

3.がまん訓練をしましょう

毎日でなくてもいいので、おしっこをぎりぎりまで溜めて排尿する、という訓練をしていきましょう。訓練することによって、膀胱が伸びやすく、おしっこを溜めやすく成長していきます。

それでも治らないときには

上記を試してもらっても、なかなか治らないときには、他の治療法もあります。

薬物療法

前述のホルモンを点鼻する方法や、膀胱が伸びやすくするお薬を飲む方法があります。ただしこれらには副作用もあります。抗利尿ホルモン剤は、効きすぎると尿がでなくなって体に水分が貯留してしまい、「水中毒」になることがあります。膀胱が伸びやすくなるお薬は、腸の動きも抑制するので、便秘になったりします。

アラーム療法

パンツが濡れるとバイブレーションやアラーム音でお知らせしてくれる機械を毎日取り付けます。本人が無意識のうちに排尿を始めたときに知らせてくれることで、膀胱訓練になるようです。ただし、周りにも影響がありますので、続けられる人とそうでない人に分かれます。

本人の意思が大切!

いずれにせよ、まずは、本人がしっかり病気を意識して、「治そう!」という気持ちを持たないと治りません。大抵は、お母さんは治そうと必死になっていても、本人は知らん顔のことが多く、まずは「本人の意思で治療はじめたいですか?」と確認しています。
そして、本人が乗り気でないときには、積極的な治療はしないほうがいいです。本人が余計に意識してしまい、さらなるおねしょにつながる場合もあります。
高学歴の方の夜尿症の頻度が10%とどこかで聞いたことがあるので、「もしかして天才型ですかね」なんて言って、本人が治療について積極的になるまでは、あまり指摘せず、(洗濯物は大変ですが)時期がくるのをじっと待つのもいいでしょう。

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